日本のデータ活用力を底上げし、
AI・データサイエンスでビジネス変革を加速させる
データ活用に課題ありの日本
ガートナーは2024年の戦略的テクノロジーのトップトレンドの一つに生成AIの民主化をあげています。生成AI活用の広がりは爆発的に広がると思われますが、日本のビジネスの現場ではデータ活用は遅れを取っていると言わざるをえません。
IMDの発表(https://worldcompetitiveness.imd.org/countryprofile/JP/digital)によると、2023年の日本の世界デジタル競争力ランキングは64カ国中32位。ビッグデータの活用に至っては、64位でした。
データ活用が進まない理由はいくつかあります。よく言われるのは、データ人材の不足。確かにデータを扱うことに長けた人はなかなかいません。日々エクセルでの集計には慣れているかもしれませんが、データ集計以上のことを考え、ビジネスに活かすのはとても難易度が高い作業です。
一方、データサイエンスの能力が高い人材が、統計学や数理モデル、BIツールを駆使して何らかの示唆を出したとしても解決できないという問題もあります。実際、そのような状況に出会うことも多く、BIは導入したが現場では使っていないとか、あのAIやデータ分析は意味をなさないといった声を耳にします。
ビジネスの現場とデータサイエンスの融合がAI・データ活用のカギ
私たちはこのような状況の中、多様なビジネス課題をデータサイエンスでの解決を目指してきました。お客様と同じゴールを目指して伴走支援することを基本スタンスとしている私たちにとって、課題は無数にあり、データサイエンスによる解決が本当にうまくいって現場が回り始めることもあれば、現場への導入に至らないケースもありました。
そうした試行錯誤の中でわかったのは、大事なことは理論上のAIモデルの誤差率ではなく、現場のAI貢献度合いにあることです。データサイエンティストは、AIやデータ分析をする際、良い数字を出すことにフォーカスしがちです。しかし、その数字は、現場にとってどのような意味を持つものなのか曖昧なケースもあります。
まず、AIやデータを活用することがAIモデルやツールを導入することではなく、ビジネス課題をどのように解決し、ビジネスインパクトとしてのKPIにどのように貢献するものなのかを明確にすることが重要です。そのため、弊社ではデータサイエンティストチームはビジネスインパクトとしてのKPIを理解し、そこに向かったデータサイエンスソリューションを提供します。
AI社会をよりよくするために、私たちは良いデータサイエンティストとは何かを考え、実践し、より高い価値を出していけるようにトライし続けていきたいと考えています。
生成AIがつくる未来。誰もが驚くデータソリューションを
データにはワクワクするような期待がたくさんあります。例えば、マーケティングはこれまで、AIDMAやThe
Modelなどさまざまな手法を駆使して行われてきました。こうした手法も生成AIの登場によって大きく変わると考えられます。
私たちはユーザーインサイトを生成AIに導出させています。かつてはリアルにターゲットに近い人を集めてグループインタビューを行っていましたが、生成AIでは仮想エージェントを立てることができ、ChatGPTのようなLLMの中でインタビューを実施することができます。生成AIの中でグループインタビューを行い、インサイトを無数に導出し、AIのクラスタリングの技術を使ってクラスター化させることで、これまで見えなかったターゲット像が見えてきます。
また、クラスタリングの技術は購買情報などのファーストパーティーデータに活用することで、新たなユーザー属性を導出できます。これまでは40代男性といった属性データを活用することが主流でしたが、クラスタリングによって、例えば「深夜行動クラスター」「糖質ゼロクラスター」「茶色いもの好きクラスター」「ブランド志向クラスター」など数百次元を超えるクラスターに意味を持たせることで新たな属性が生まれ、新しい切り口のカスタマージャーニーを構築することが可能になります。
このように、マーケティングだけでなく、あらゆるビジネス課題を革新させるようなAI・データソリューションを日々考案し、実証していくことも私たちの使命だと考えています。ビジネスとデータサイエンスの融合で日本のデータ活用力を底上げし、価値を高め続けるデータサイエンティストとデータソリューションで、ビジネス変革を加速できるよう努力して参ります。