あらゆるビジネスに共通する5つの要素「価格・商品・アクセス・サービス・経験価値」から自社を見つめ直し、市場において独自のポジションを築く戦略のこと。
フレッド・クロフォードとライアン・マシューズによる共著「The Myth Of Excellence」で提唱された戦略であり、上記5つの要素のうちの1つで市場支配を、別の1つ要素で差別化を、残りの3つ要素で業界水準を達成することが理想とされている。
手順としては、まず自社の経営要素を「価格・サービス・アクセス・経験価値・商品」の5つの要素に分類し、さらに各要素における自社のポジションを3つのレベル「レベルⅠ(業界水準)、レベルⅡ(差別化)、レベルⅢ(市場支配)」に区分する。そして、レベルⅢに達するまたは近しい要素を1つ選び、レベルⅡに達するまたは近しい別の要素を1つ選び、それらの要素のレベルを到達ないしは維持向上できるように集中的に力を注ぐことが重要である。そのほかの3要素については、業界水準に達していればそのままで良い。
つまり、すべての要素において一流(1番手)を目指さなくてよい、むしろすべての要素のレベルを上げるべきではない、ということを説いているのがこの戦略のポイントである。