マーケティング目標の達成に向けて、複数のマーケティング戦略を組み合わせる手法のこと。
1960年代に提唱されたフレームワークでは、商品自体のネーミングや性能、デザインなどの戦略を練る「商品戦略(Product)」、販売価格やコスト、取引条件やライフサイクルを定める「価格戦略(Price)」、販売場所や販売経路などのチャネルを定める「流通(Place)」、商品の販促戦略を立案する「プロモーション(Promotion)」の「マーケティングの4P」といわれる戦略を効果的に組み合わせて実践するマーケティング理論が定められた。
しかし、1970年代に入ると産業のサービス化が進み、サービスの分野にもマーケティングミックスが用いられるようになる。そのフレームワークを提唱したのは、フィリップ・コトラー。彼はサービスの分野では従来の4Pに加えて、サービスを提供する人材における戦略「人(People)」、サービス効率向上や顧客体験に力点を置く「プロセス(Process)」、サービスという無形物を演出するためのツールや装飾の戦略「装飾物(Physical Evidence)」が必要になるとして「マーケティングの7P」を提唱した。
こうした7つの戦略を効果的に組み合わせることにより、競合他社との差別化を図り、最大限の結果を生み出そうとする動きが、マーケティング・ミックスの基本概念である。