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PaRaDaの知覚品質に感動

CATEGORY : 今日の一筆

UPDATE : 2018.10.24

文責 : 一筆太郎

先日、オフィスにほど近い六本木ミッドタウンに入っている刃物の木屋で爪切りを買った。FEATHER社のPaRaDaという商品である。木屋はおもしろいものがいろいろと揃っていて、その日は爪切りだけでなく、DOVOの鼻毛バリカンと真鍮の爪楊枝も買った。

 

FEATHER社もPaRaDaも知らないブランドだった。だが、PaRaDaのロゴはモダンでデザインも気に入ったし、何より刃物の木屋が扱うのだから切れ味もよいのだろうと思った。それを今日試してみたのだが、驚いた。今まで何度爪を切ってきたかわからないが、こんな感覚は初めてである。力を入れることなくサクッと切れる。爪は円形になっているから圧が変にかかるとヒビが入りそうで心配になったりするが、そのようなことは一切ない。柔らかく均等に圧が加わり、サクッと切れるのだ。

 

FEATHER社はフェザー安全剃刀株式会社が正式な社名である。1932年の創業以来、替刃メーカーとして日本国内はもちろん、世界中のユーザーから高い評価を受けている。製品ラインナップは、剃刀をはじめ、メスなどの医療用品、理美容業務用シェービング用品やハサミなどがあり、プロ御用達のブランドなのだ。

 

僕はそのようなことは知らなかったが、爪切りをしてみて、このブランドは只者ではないと思った。きっと爪切り以外の商品も素晴らしいに違いないと。

 

デービッド・A・アーカーは『ブランド・エクイティ戦略』の中で、ブランドを決める要素として下記の5つをあげている。

 

  1. ブランド・ロイヤルティ(ファンか?リピーターになってくれるか?)
  2. 名前の認知(名前が知られているか?)
  3. 知覚品質(それをどのように感じるか?)
  4. 知覚品質に加えてブランドの連想(そのブランドについて何を思い浮かべるか?)
  5. 他の所有権のあるブランド資産(ロゴマークやトレードマークなど)

 

中でも、アーカーは3の知覚品質がブランド価値のカギを握っているという。近く品質は、購買決定やブランド・ロイヤルティに直接影響を与えるだろう。さらに、知覚品質はブランドの拡張の基礎になりうる。とも行っている。

 

まさに一度体験した爪切りが、それ以外のブランドの素晴らしさを連想させ、もうこれ以外の爪切りでは切れないというブランド・ロイヤルティを一気に高める結果を導いたのだ。

 

感動の知覚品質をぜひ味わっていただきたい。

 

グルーミンググッズ「パラダ」

https://www.feather.co.jp/g_Products/general04.html

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