消費者の行動や態度の背景にある意識を深く洞察すること。
行動に結びつく内面心理を深掘りしたり、行動や購買に結びつくブランドと生活者の共通点や、ライフスタイルなど目に見えないものを解釈することで、新しいインサイトを発掘することを目的としている。
その観察範囲は、消費者自身が気がついていない本音や隠れた動機にまで及ぶ。
アンケートなどで消費者自身の言葉から出てくるニーズは、すでに表面化されたものであり競合他社も持っている情報の可能性が高い。
一方、コンシューマー・インサイトは消費者も言葉にできないような無意識的・潜在的なニーズを発見することにつながるため、新しい製品・サービスの開発や市場の開拓に有利となる。コンシューマー・インサイトを探る代表的なアプローチ方法は下記の3つ。
(1)アンケートアプローチ
アンケート調査から出てくるニーズ。
消費者自身がニーズに気づいており、言葉にできる状態。
(2)対話アプローチ
インタビューなどの対話方式で浮かび上がるニーズ。
対話を通して消費者自身が自らのニーズに気づき、言葉にできるようになる。
(3)行動観察アプローチ
消費者の普段の行動や商品を使っている場面などを観察することで、ようやく見えてくるニーズ。
消費者のちょっとした行動や小さな変化などを捉え、ニーズを導き出す。
(3)をもう少し具体的に言うならば、たとえば商品を実際に使用している状況を記録・録画してもらい、作り手が想定している使い方と実際の使用方法との差異に着目することで、既存商品の改善点や新商品のアイデアにつなげる、といったアプローチが考えられる。