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ピグマリオン効果【pygmalion effect】

CATEGORY : ブランディング用語集

UPDATE : 2019.08.26

文責 : SINCE.編集部

人の成長は周囲の評価や扱い方に影響を受けるという前提のもと、「周囲がプラスの印象を抱くと、実際にプラスの方向へと結果が現れる」という教育心理学の定説のこと。

「ピグマリオン」とは、ギリシャ神話に登場する王の名前に由来する。彼は自分で作った彫刻の女性に恋をし、神に「彫刻を人間にしてほしい」と祈り続けた結果、その願いが叶い、その彫刻と結婚して幸せに暮らしたと言い伝えられている。つまり、「信じていることが現実化する」ということを意味している。

この効果は1964年、アメリカの教育心理学者R.ローゼンタールが行った実験によって実証されたものである。

彼は、ある小学校で「ハーバード式突発性学習能力予測テスト」と名付けたテストを実施しました。テストの内容は一般的な知能テストに過ぎなかったが、教師には今後の成績の向上を予測できる特殊なテストであると伝え、テストを受けた生徒の中から数名をランダムに抽出し、担任の教師に「この生徒は今後成績が伸びる」と伝えた。

すると、そこで選ばれた生徒とその他の生徒の成績の伸びを比較したところ、選ばれた生徒の方がより高い伸び率を示したという。

この実験によって、「人は周囲から期待をされると、期待をされない場合よりもより成果を出す」という結論が導かれた。

このメカニズムとして考えられるのは、教師は成績が伸びるはずだと思っている生徒の成績が思うように伸びないと、自分の教育方法に問題があるのでは考え、より良い教育方法を見直すようになる。そのために、生徒たちは手厚い指導を受けて成績がアップしたのではないかということ。

さらに、生徒たちも担任からの期待を感じることで、それに応えようと努力するようになり、実際に成績が向上したのではないかと考えられている。

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