消費者に広告宣伝であると気づかれないように、広告宣伝をはじめとするマーケティング活動を行うこと。一般的には略称の「ステマ」が浸透している。ステルス（stealth）は、「こっそりと忍び寄る」という意味である。
主に通販サイトを中心としたユーザーレビューやブログ、SNSでの口コミなどで、ステルスマーケティングが行われるケースが多い。近年はSNSで大量のフォロワー数を獲得し情報発信力のあるインフルエンサーを利用し、自社の商品・サービスに対するポジティンブな感想やレコメンドを「広告ではなくて、あたかも自分が自然に利用したかのように」書いてもらうよう依頼するケースが増えている。
その規模は大小さまざまだが、大規模なステルスマーケティングでは広告代理店が戦略を立案し、大量の人員を動員して行われる場合もある。
ステルスマーケティングは、商品やサービスの拡散を第三者の視点を使って意図的に引き起こすことができる点で効果的だが、一方で使っていない商品をPRしたり、本人が心から良いと思っていない商品がレコメンドされたりなど、情報の信頼性が揺らぐケースも多く、消費者はステマに対してシビアな目線で見ている。
特にSNSのフォロワーやウェブサイト上の口コミを購買の判断に積極的に用いる層は、ステマかどうかを慎重に見定める傾向にあるため、ユーザーがステマであると気づいた場合は、その商品・サービスは非難の対象になることが多い。