消費者が最初に印象付けられた価格や情報が、その後の購買判断に大きな影響を及ぼす効果のこと。
アンカーとは船の錨(いかり)のこと。錨を海におろすと、船はその場所から動ける範囲が限定される。このように、最初に提示した価格や情報(錨)に、消費者の判断(船の行動範囲)が紐づけられることをアンカリング効果と呼ぶ。消費者が対象となる商品やサービスに関する情報を知らないほど、アンカリング効果は有効になるとされている。
例えば「本日限定!ノートパソコン 通常150,000円→100,000円」という広告に対し、その商品のことを知らない消費者にとっては値引き前の価格がアンカリング効果として影響する。一方、商品の知識や相場を知っている消費者の場合、アンカリングの影響を受けることはない。こうした価格表示の場合は、通常価格の表示を不当に引き上げるような「二重価格表示」に注意しなくてはならない。