アメリカの社会学者、エベレット・M・ロジャースが1962年に出版した『Diffusion of Innovations』に登場する5つの消費者層のうちのひとつ。
新商品・サービスに対して懐疑的で、市場に幅広く普及してから購買する、あるいはずっと購入しないグループのこと。
自分が理解できない機能や、新しいテクノロジーに対してリスクを感じる人々であり、遅滞者、懐疑派とも呼ばれる。
ラガードが意思決定に用いるのは他人の導入事例や口コミなどではなく、自己の過去体験である。そのため採用/不採用は過去の観点から判断されるため、新しいものやイノベーティブなものとは相性が悪い。彼らはリスクを重視するので、強い確実性がなければ採用に至ることはないのだ。
ラガードはマーケティング的に攻略が難しいと考えられており、また、他の消費者層への影響も少ないため、比較的ないがしろにされることの多い層である。一方、ラガードの懐疑的思考をうまく利用することで、商品・サービスの改善につなげる手法もある。