コーズ・マーケティングとは、消費者による商品・サービスの購入が、寄付などを通して環境保護や社会貢献に結びつくことを訴求するマーケティング手法。社会貢献につながる商品・サービスであることをアピールすることにより、販売促進、ブランドや企業のイメージアップにつなげる。
Cause(コーズ)はもともとの意味は「原因」であるが、ここでは「社会的大義」「正当な理由」を指す。そのことから、「Cause Related Marketing(コーズ・リレーテッド・マーケティング)」と言われることもある。
単純な寄付活動との違いは明確で、社会貢献などを顧客に訴えかけることで売上、利益の向上も追求している点が重要だ。なお、コーズ・マーケティングの起源はベルマーク運動だとされている。
競争性の高い市場においては、競合との差別化は難しくなり、消費者にとってはどの商品を選んでも同じに感じるケースも多くなる。どの商品を選んでも同じなら、商品を売っている企業がどんな会社なのか、その商品を買うことで何が起こるのか、といった点が差別化の一要因になることは間違いない。機能や性能、コンセプトなどが変わらないなら、イメージの良い企業や社会貢献に積極的な企業のものを選びたいと思うのは当然だろう。
そのため、企業や商品に対する信頼は今や欠かせない要素の一つである。「◯◯を買うならあの企業にしよう」「あの会社の商品なら安心」といったプラスのブランドイメージを積み上げ、「買う理由」「選ぶ理由」を創出することが大切であり、コーズを消費者にいかに訴えかけられるかがポイントとなる。