ある特定の分野において、圧倒的な商品数と低価格化を武器に勝負するブランドのこと。
直訳すると「カテゴリーの殺し屋」である。カテゴリーキラーの出現によって、競合他社の売上高が大きく減少し、同カテゴリーからの撤退や縮小に追い込まれることからこう名付けられた。
ファストファッションの登場はこの代表例。大量・多種類のファッションアイテムを低価格で揃えた店舗が全国各地に出店したことで、街の小さな服飾店やデパートの服飾コーナーはあっという間に閉店・縮小していった。
カテゴリーキラーはブランドイメージを構築しやすく、業界トップの座を勝ち取れる可能性がある一方、高価格帯や他カテゴリーへの切り替えが難しく、新しく現れたカテゴリーキラーとの価格競争に巻き込まれるリスクもある。
業界で生き残るためには価格以外の付加価値を生み出すか、出店と閉店を繰り返すだけの資金や人材を保持し続けることが必要である。その意味では、カテゴリーキラーとして業界に参入することは、いばらの道であるとも考えられる。