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Amazonが徹底した超長期思考
【コストリーダーシップ戦略の成功事例】

CATEGORY : ブランディング成功事例

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UPDATE : 2018.12.04

文責 : 松山響

この記事のポイント

Amazonは短期的利益を度外視して「競合の排除」に専念した

コストリーダーシップ戦略は、マイケル・E・ポーター(MichaelE. Porter)によって提唱された競争戦略の1つ。

競合他社よりも相対的に低コストで製品やサービスを提供することで競争優位性に立つこと。つまり、コストを下げることで低価格を実現し、それを武器に顧客を集める戦略のことを指す。

この戦略を実行するためには、低コストでのモノづくり・サービスづくりが重要であり、高い技術力と同時に、業務効率化やシステム化による社内のコスト削減が求められる。

ゆえにコストリーダーシップ戦略は、市場ですでに高いシェアを誇っている企業や、市場にこれまでなかった全く新しい商品・サービスを展開する企業などが向いていると言われている。

Amazonは短期的利益を度外視して「競合の排除」に専念した

コストリーダーシップ戦略で世界トップへと躍進した企業と言えば、Amazonが例に挙げられることが多い。

同社は郊外に巨大に物流センターを持ち、それを一元管理することによって物流面で圧倒的なコスト競争力を実現した。

さらに、今でこそ様々な企業が取り入れているが、Amazonは「送料無料」の先駆けであり、同社の大きな強みであった。

ただ、実はこれは赤字覚悟の戦略だったという。大規模倉庫の投資費用だけでも短期では利益を回収できないのに、送料無料がさらに追い討ちをかけていた。

それでもCEOのジェフ・ベゾスは短期的な赤字は構わないという考え方で積極的な投資を続ける。

その結果、世界中の消費者がAmazonを利用するようになり、通販市場のみならずあらゆる小売市場のライバル企業は次々と淘汰されていった。

さらにユーザー数の増加に伴って規模の経済も働くようになり、コスト競争力は他の追随を許さないものへと昇華されていく。

Amazonが徹底していたのは、「競合の排除」である。低コストやユーザー利便性に最大限の投資をすることで、競合を弱体化させて自分たちが市場をリードできるポジションを築く。

さらに、低い利益率というコスト構造を市場の水準にすることで、高い参入障壁を築いて他社を敬遠する。

やがて市場はAmazonが独占するようになり、時間が経つにつれて利益が出てくるというわけだ。

近年、AmazonはAmazon GOやAmazon Echoといった新しいサービスを展開している。市場を独占することで蓄積された膨大なビッグデータを用いて、利益の収穫に取り掛かっているといえよう。

目先の利益にとらわれない「超長期思考」。それを徹底しているのがAmazonの強みのひとつだと考えられる。

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