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【インフルエンサーマーケティングの成功例】adidasは小さなコミュニティのスターに着目

CATEGORY : ブランディング成功事例

UPDATE : 2020.02.12

文責 : 一筆太郎

この記事のポイント

広告モデルをスーパースターからストリートアーティストへ転換

特定のコミュニティで協力な影響力を持つマイクロインフルエンサーに注目

アディダスは、時代の流れやブランドのターゲットに合わせて手法を変えながらインフルエンサーマーケティングを成功させてきた企業である。

アディダスが展開するブランド「アディダス・オリジナルス」は、ティーンエイジャーをターゲットとする新しいキャンペーンを打ち出し、4人のインフルエンサーを起用した。その顔触れは、アーティストやDJ、バスケット選手、モデルという、それまでのファレル・ウイリアムスやカニエ・ウェストといったスーパースター路線から、よりストリート・カルチャーの観点を取り入れた人選だった。

このインフルエンサーの起用によって、アディダス・オリジナルスはストリート・カルチャーのカテゴリー内へのポジショングに成功。よりターゲットとするティーンエイジャーからの支持が得られるであろうインフルエンサーを前面に押し出した戦略が、功を奏したのだ。

こうしたインフルエンサーの起用は、アディダスが展開する他のブランドでも積極的に行われているが、特筆すべきは、「スター」的な存在だけに依存せず、ある特定の狭いコミュニティやジャンルの中で強い影響を持つインフルエンサー、いわゆる「マイクロインフルエンサー」の力を認識している点であろう。

アディダスは、サッカー用スパイクの新モデル「グリッチ(Glitch)」をプロモーションする際に公式アプリをリリース。当初、グリッチはこのアプリ上でしか購入ができない上に、アプリを使用している他のユーザーからの招待がなければアプリユーザーにすらなれないというしくみだった。そのため、ネットコミュニティ上ではマイクロインフルエンサーとの繋がりを求め、互いにアプリへ招待し合う動きが生まれた。同時にグリッチについての盛んな情報交換が行われ、サッカーファンが必死になって公式アプリに登録し、その製品を手に入れたがるブランドになるまでには、そう時間はかからなかったという。

グリッチの成功に大きな貢献をしているのがマイクロインフルエンサーであるが、アディダスは、このブランドとアプリの開発、運営にもロンドンのサッカーアカデミーのサッカー選手であるマイクロインフルエンサーの協力を仰いでいる。ブランドコンセプトの主体として、マイクロインフルエンサーが重要な役割を担っているのである。

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