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はじめに言葉ありき

CATEGORY : 今日の一筆

UPDATE : 2018.11.29

文責 : 一筆太郎

「ロゴは言葉だ。」
と岩永嘉弘さんは言った。
 
 
岩永さんはネーミングの第一人者と言われ、渋谷のヒカリエやBunkamura、日清オイリオなど数々の名作ネーミングを残されている方だ。興味深い話をたくさん伺ったが、それはブランディングマガジンSINCE.のインタビュー記事に譲るとして・・・。
 
 
「ロゴは言葉だ。」と聞いて、僕が最初に思い浮かんだのは、ロゴは言葉というよりもデザインというかイメージビジュアルの部類に入るものだった。だから、ロゴが言葉とはどういうことだろうかと思った。きょとんとする僕に、岩永さんはロゴの語源はlogosであり、言語を意味するんだと教えてくれた。
 
 
なるほどなと思った。それだけではない。
 
 
岩永さんはブランドというのはロゴなんだよと言った。さらに、ロゴができるにはコンセプトが必要で、いいネーミングとはコンセプトが名前になってしまうことなのだという。つまり、ネーミングとはコンセプトなのだ。少々こんがらがってきたかもしれない。
 
 
整理すると、ブランドとはロゴである。ロゴの前にネーミングがあり、その前にはコンセプトがある。ネーミングは言葉であり、コンセプトも言葉である。言葉がなければコンセプトは生まれない。コンセプトを生み出すために考えるのだって言葉なのだ。
 
 
「はじめに言葉ありき」というわけである。
新約聖書にはこうある。
 

「はじめに言葉ありき。言葉は神と共にあり、言葉は神であった。言葉は神と共にあった。万物は言葉によって成り、言葉によらず成ったものはひとつもなかった。言葉の内に命があり、命は人を照らす光であった。その光は闇の中で輝き、闇が光に打ち勝つことはなかった」(『新約聖書』「ヨハネの福音書)より)

 
はじめに言葉があったかどうか哲学的な解釈はいろいろとあるようだけど、そんなことより、この言葉を刷り込まれて生きてきた人が恐ろしい数いるということがすごいことだと思う。はじめに言葉ありき。
 
 
岩永さんのお話を伺っていて、眞木準さんの『一語一絵』という本のタイトルを思い出した。一語と一絵がこんな風に組み合わされてしまうなんて、コピーライターというか眞木準という人はなんてカッコいい人なんだと思った。本書の中で、眞木さんは下記のように言っている。
 

「一語一絵」は広告の理想郷である。心奪う一語と目奪う一絵が出会い、表現の最高峰を生み出す。という個人的な真言だが、同時にそれは一期一会である。

ロゴは言葉だと言う岩永さんと、一語一絵と言う眞木準さんはどこか共通していて、大切なことを教えてくれているような気がした。

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