アップデートという言葉が流行っている。
ウェブメディアではわたしをアップデートするというようなコンセプトをよく見るし、NewsPicksはアップデートをキーワードに番組をつくっている。Panasonicが発表したHomeXは家が人に合わせてアップデートしていくという。
世の中アップデートを求めているのだろう。モノよりもヒトがアップデートしたいのだ。
イノベーションという言葉が流行ったこともあったが、流行具合がイマイチだったように思う。あれは少し遠すぎる言葉だったのかもしれない。遠すぎるとは、自分にとって身近ではなく、あまりにも可能性が低い大きな希望のようなイメージを持たれてしまったのではないだろうか。
それに比べてアップデートはずいぶん身近だ。
0.1でもバージョンが上がればアップデートになるのだから、少し改良すればいい。自然とたくさんの人に手が届く。
今、一番売れている雑誌はリンネルだと聞いた。その理由はハードルを下げることにあるのだという。例えば、見出しの書き方も「これであなたも着回しのの達人になれる!」とするのではなく、「着回し上手さん」とすることで自分でもできそうだというイメージを持たせるのだ。
僕は、ブランディングをアップデートしたいと思っている。
みんななんとなくブランディングは知っているだろう。書店にいけば書籍はたくさんあるし、会社の中でもブランディングというワードが出ることもあるかもしれない。でも、そもそもブランディングってナンダ?と思っていたり、誤解をしている人も多いのかもしれない。
だとしたら、まずはブランディングというものがなんなのか、わかりやすくて腑に落ちる説明が必要だ。極論すれば正しくなくたっていい。そもそも正しいブランディングなんてないのだから。コトラーもアーカーもブランディングの説明は曖昧でわかりにくい。ならば、つくるしかない。
いや、そんなことをせずとも、アップデートする方法はある。ブランディングをアップデートするということは、みんなにとってのブランディングのイメージをちょっとよくすればよいのだ。だとすると、少しでいいから何かしら良いブランディング体験をしてくれればいい。
たとえば、このブランディングナレッジベースSINCE.を読んで成功事例を知ったとか。茅乃舎の社長さんのインタビューを読んで、グッドデザインカンパニーが手がけるデザインに痺れたなんてのでもいい。
そういう場をたくさんつくっていくことが重要だ。
やるっきゃない。