バードの法則とは、Frank E.Bird Jr.による重大事故の背景にある経験則を示したもの。
1件の重大事故の背景には29件の軽微な事故、300件のヒヤリハットがあるという「ハインリッヒの法則」に類似した分析である。
バードは、297社の175万件にのぼる事故報告を分析。その事故報告の発生割合を分析すると、重症または後遺症が残るレベルの災害の起こる割合を1としたとき、軽い傷害を伴う災害の起こる割合が10、物損のみの事故が30、傷害も損害もないヒヤリハットの割合が600になるという分析結果が生まれた。
この割合から、バードの法則「1:10:30:600の法則」と言われることもある。ハインリッヒの法則(1:29:300の法則)と数字は異なるが、使われる意味は同じだ。
つまり、重大な事故はそれだけが問題なのではなく、その背景に類似の問題の芽がたくさんあるということ。
小さな問題を日頃から対処して改善することが、重大な事故を防ぐための大切な心構えなのである。