主に新規事業などのプロジェクトを立ち上げる際に、事業の実行可能性や採算性などを調査するフレームワーク。
事業の立案や実行にはヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源が必要になる。
経営資源は有限なので、様々な戦略や施策の中から、実現性が高く、目標を達成できる戦略を取捨選択することが重要だ。
フィジビリティスタディでは、一般的に以下の評価項目から実現可能性や採算性を検討することが多い。
(1)戦略のインパクト
戦略を実行したときの売上や利益、価値、社会的なインパクト
(2)競争優位性の持続力
競合が同じ戦略を実行したときに優位性を持続できる見込み
(3)経営資源の充足度
現状の経営資源で戦略を実行できるか、あるいは外部から資源を調達できる可能性
(4)事業損失のリスク
戦略に失敗した場合の損失
調査・検討する内容は、事業の外部要因として政治、法制、規制、経済、技術動向、自然環境、社会環境といったマクロ環境、業界の動向、市場調査、競合状況も含まれる。また、技術開発や販売計画、投資対効果、採算性、資金調達などの財務面も含めて調査する。
フィジビリティスタディによる調査結果は、社内でのプロジェクト検討に使われるだけでなく、プロジェクトの融資などを検討している外部組織が支援するか否かの判断材料に用いることも多い。