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インバウンド向けメディアをさらに成長させるために必要なこと

CATEGORY : 今日の一筆

UPDATE : 2019.04.02

文責 : 一筆太郎

今日は嬉しい再会がありました。数年前に立ち上げさせてもらったインバウンド向けメディアがアクセス増大のためコンテンツマーケティングをしたいからと呼ばれたのです。久しぶりの面々は相変わらず楽しくて、多国籍で、日本なのに日本語なのに海外にいるような不思議な錯覚があります。
 
ここのチームの強みは、なんと言ってもコンテンツメイク力にあります。韓国、中国、台湾、香港、アメリカ、タイ、ベトナム、フランスと9カ国のクリエイターがそれぞれの出身国の目線で日本を紹介。写真のクオリティも高く、ほかのメディアにはないコンテンツがたくさんあります。みんなエネルギッシュなのでコンテンツの量はどんどん増大。いまでは2万を超える魅力的なコンテンツができあがっていました。
 
そんな彼らの課題はアクセス数が思うほど上がらないことにありました。コンテンツの量はたくさんあるし、毎日のようにアップしているのにライバルに差をつけられてしまっている状況です。なんとか改善できないか?と相談を受けました。
 
話をしていくと、二つの問題点が浮かび上がりました。一つは、「編集長の不在」です。9カ国のメンバーが毎日コンテンツをアップしていますが、その中心となるリーダーはクオリティ管理がメインで、メディアの独自性を強めるようなマネジメントをすることがないようでした。これはSEOにも影響を及ぼします。デジタルメディアは言葉が重要です。検索は言葉でされるので、どのワードを取りに行くのか戦略を立てておく必要があるのです。このメディアはインバウンド向けですが、旅行と日本ともう一つ何か独自性を高めるワードを想定する必要があります。そこを考えて実行して9カ国のメンバーのコンテンツを導いて行くことが重要になります。
 
もう一つは、「ブランドのコアバリューが見えていないこと」です。編集長の不在にも関係しますが、編集長の問題はあくまでも人が問題になります。が、これはコアバリューなのでメディアの価値が一体なんなのか?誰にどんな価値をもたらすものなのか?といった価値自体が見えていないことが問題でした。僕が立ち上げをさせてもらった数年前は、いまほど競合がありませんでした。だからか、大きく「インバウンド向けメディア」としてやっていれば成立してしまっていましたが、いまは違います。競合もたくさん出てきて、ほかとの違いを明確に打ち出さないと選ばれる理由がない状況に陥ってしまいました。改めて、メディアのブランドのコアバリューをつくる事によって、編集方針も広告方針も明確、かつ効率的にして行くことができるのです。
 
メディアにとってコンテンツをパワフルに生み出して行く人は大きな価値です。それも9カ国の人がいるなんて、なかなかない強みだと言えます。ここに編集長とブランドのコアバリューが土台として加われば、さらに大きく飛躍できるのではないでしょうか。自分が立ち上げさせてもらったメディアがさらに成長するためのお手伝いができるなんて、本当に幸せなことだと思います。

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