10パーセントの売上以上に重要な、スタバグッズの価値
通勤途中にスターバックスに立ち寄り、テイクアウトしたドリンクを片手に出社する。
それが日課になっている人をよく見かけます。それだけでなく、スターバックスのロゴがあしらわれたタンブラーを持ち歩いている人も少なくありません。
スターバックスのグッズ売上は店舗全体の10パーセント程度だと言われています。
しかし、売上以上にスターバックスのグッズは、ブランドにとって重要な役割を果たしています。
ステンレス製のタンブラーやボトルはスタバグッズの代表格ですが、それ以外にも限定マグカップやピクニックマット、ボードゲームなど、様々なヒット商品を生み出してきました。
今では競合のコーヒー会社のみならず、グッズ制作会社までもが、スターバックスのグッズをベンチマークにしているそうです。
このグッズは妥当か?を検証する5つの指針
スターバックスはグッズを企画する際、5つの指針を忠実に守ることで、そのグッズが妥当であるかを検討しています。
(1)スターバックスコーヒーと同じく上質なものであること
(2)コーヒー、あるいは「コーヒーを楽しむひととき」に直接関係していること
(3)さまざまな工夫や、スターバックス独自のスタイルを加えることで、他にない優れた品にできるものであること
(4)スーパーやインターネットなど、スターバックスの店舗以外でも入手可能にできるものであること
(5)店内、自宅、職場、または仕事中に「値打ちあるひととき」を提供できるものであること
(1)はスターバックスのブランドにふさわしい品質であるかどうか、(2)はスターバックスと関係のあるグッズであるか、そして(3)はそのグッズ自体に優れた価値が生み出せるかどうかが問われています。
(4)はグッズの購入しやすさが問われ、(5)の「値打ちあるひととき」は、やはりスターバックスらしさに通じるものであるかどうかが問われているのです。
グッズはスターバックスの提供価値である「スターバックス・エクスペリエンス」を引き立たせ、際立たせるために必要不可欠なもの。
スタバらしさやスタバというブランドの魅力は、こうした細部への徹底したこだわりが支えているのだと思います。