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【グローバルマーケティングの成功事例】WEBサイトを工夫して海外展開した中小メーカー

CATEGORY : ブランディング成功事例

UPDATE : 2019.10.04

文責 : 一筆太郎

この記事のポイント

きっかけは英語翻訳したWEBサイトの開設

製造業としては異例のコンテンツ力を誇る

精密位置決めスイッチのメーカー「メトロール」。

日本の小さな中小企業であったメトロールが生産する工作機械のためのタッチセンサーは、これまでに世界70社以上の工作機械メーカーに採用され、30万台以上のさまざまな装置に搭載された。

売上の5割を、海外のクライアントが占めていたこともある。
それほど、海外展開に成功したブランドなのだ。

きっかけは英語翻訳したWEBサイトの開設

メトロールは1998年にアメリカの展示会に出展したのを機に、海外言語に対応にしたWEBサイトを開設した。

インターネットを介して、海外のターゲットと結びつくことを試みたのだ。

しばらくして、中国のスマートフォン部品を生産する企業からのオファーを獲得し、大きな取引に発展。同社に多大な利益をもたらしたという。

海外向けWEBマーケティングの可能性に着目したメトロールは、すぐさま対応言語を5か国に増加し、以降、多くの国々の企業との取引を実現している。

またWEBサイトの役割は、新規取引の獲得ばかりではない。海外ユーザーとの直接取引が可能になったため、都度商社を介した取引をする必要はなくなった。コストカットはもちろん、交換品の取り寄せなどの利便性も格段に向上したのだ。

製造業としては異例のコンテンツ力を誇る

とはいえ、使用しているのは基本的なITインフラだけ。
メトロールは、翻訳作業は外部に発注し、コンテンツそのものを充実させることに注力した。

そのコンテンツとは、単にスペックなどを明記したカタログではなく、その用途や応用例、実際に使用している工作機械メーカーなどのエンジニアの体験談をマンガやストーリー仕立てで掲載したもの。

さらに、それらの課題解決事例を集めた別のコンテンツも展開。業界別、課題別に解決事例をまとめ、場合によっては他社センサーの優位点も掲載している。こうして装置メーカーのエンジニアに信頼されるサイトに育て上げたのである。

また、メトロールのグローバルマーケティングにおいて重要な位置を占めているのがFacebookの活用だ。一般的に、Facebookの製造業での活用は難しいと言われる中、メトロールはFacebookによるブランディングを成功させている。

彼らは世界で3万人以上のファンを獲得し、おもに最終ユーザーとなる工作機械のオペレーターやエンジニア同士が交流するコミュニティーの場としても盛り上がりを見せているのだ。

まさに、小さなリスクで大きな成果を生んだグローバルマーケティングの成功例である。

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