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ブランディングの成功事例に学ぶイカしたポジショニング

CATEGORY : 今日の一筆

UPDATE : 2018.11.25

文責 : 一筆太郎

ブランディングの成功事例がおもしろい。
 
 
響ちゃんがメインでつくってくれているブランディング成功事例は、スタートしてちょうど一ヶ月が経つが40ほどになった。アクセスも増えているようだけど、ここでいくつか紹介したいと思う。
 
 
ポジショニングの成功事例
ボブ・マーリーをはじめとしたレゲエや世界最速の男ウサイン・ボルトなどで有名なジャマイカは、観光地として遅れをとっていた。カリブ海には、バハマ諸島、プエルトリコ、ヴァージン諸島、バミューダという強力な4つのライバルがいて、特にバミューダは「ビーチ&モーターバイク」で認知度を高めていた。4つのライバルに共通しているのはビーチである。海に囲まれたカリブ海の島なのだから当たり前の話だけれど、ビーチだけではもちろん差別化ができず、バミューダはモーターバイクを持ってきたわけだ。ジャマイカはどうしたか?ジャマイカは広い。ブルーマウンテンという火山もある。遊び方もいろいろできる。ジャマイカは閃いた。ハワイに似ているのではないかと。ジャマイカは「カリブ海のハワイ」というポジショニングをすることで観光地として大成功を収めた。
 
 
ダンキンドーナツの話も面白い。ダンキンドーナツはどちらかといえば地味なアメリカの下町に馴染んだようなコーヒーショップだ。そのダンキンドーナツは、スターバックスに対抗心を強烈に抱いていた。スターバックスは同じポジショニングをとるライバルであり、なんとか勝たなければならないと思っていた。そこでダンキンドーナツは調査した。ダンキンドーナツファンにスターバックスコーヒーを、スターバックスファンにダンキンドーナツを買ってもらってその感想を聞いたのだ。すると、意外なことがわかった。スターバックスファンはダンキンドーナツが地味だと毛嫌いし、ダンキンドーナツファンはスターバックスを気取った流行り物と毛嫌いしたのだ。その時ダンキンドーナツはわかった。スターバックスとダンキンドーナツのポジショニングは同じではなかったのだ、と。スターバックスのファンはスターバックスのブランドが好きであり、ダンキンドーナツはダンキンドーナツのブランドが好きなのだ。つまり、ダンキンドーナツは「いつもの目新しさのないコーヒーショップ」というポジショニングを再確認することで成功したのだ。
 
 
レッドブルもポジショニングで成功したブランドだ。レッドブルは日本のリポビタンDに影響を受けて誕生した。それだけを見ると、栄養ドリンクというジャンルであり、栄養成分などに目が行きそうだが、レッドブルは違った。レッドブルの社長ディートリッヒ・マシテッツはレッドブルを単なる栄養ドリンクではなく、「エキサイティングな体験」「スリルや冒険そのもの」と定義したのだ。このポジショニングによって、同じイメージを持ったXスポーツなどのスポンサーをし、強いイメージ形成に成功した。
 
 
あとは何と言ってもiPhoneだ。iPhoneは携帯電話&パソコンである。携帯電話にもパソコンにもベースのポジションをおくことができる。iPhoneの成功は携帯電話市場への投入によって起きた。もしパソコン市場に投入していたら、イノベーションは起きていなかっただろう。
 
 
ポジショニングの成功事例はまだまだある。
ブランディングは成功事例がおもしろい。

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