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響ちゃん、戸惑う。ブランディングとコンテンツづくりの道のり

CATEGORY : 今日の一筆

UPDATE : 2019.01.30

文責 : 一筆太郎

とあるブランディングプロジェクトの打ち合わせを響ちゃんとする。このプロジェクトは、ブランドの根幹から作り変える一大プロジェクトで、ブランドのコアからサービス、商品に至るまですべてを一新するものだ。全国に50店舗以上あるサービス系ブランドで、10年目が目の前にきての大リニューアルである。サービスの中で顧客価値をどのように伝えるか、そもそも顧客価値がなんであるのか見出さなければならないし、集客からCRMに至るまで顧客とのコミュニケーションも見直しを図る。となれば、サービスをするスタッフの制服も変わるし、店内に必要なものも、ウェブでの広告やLP、オフィシャルサイトを作り直す必要がある。CRMもやるのだからメルマガも販促ツールとしてパンフレットなんかも用意しなくてはならない。新たなブランドのビジョンやクレドも必要だ。つくらなければならないコンテンツは山ほどある。さあ、これをどのように効率的につくっていくか、が打ち合わせの趣旨なのだ。
 
このようなプロジェクトを進めるにあたって、今回は最初に言葉から始めた。ブランドの方向性を示すコピーをつくったのだ。そして、それをビジュアル化する。これで大まかなブランドの世界観は立ち現れる。(ちなみに進め方はいろいろあって、今回は社長や経営陣と膝を突き合わせて進めているので、少数かつ決裁スピードが早い状況で、このチームが想像しやすいやり方は何かと考えた結果このような方法をとっている。)広告戦略はかわちゃんが、Web戦略は三枝さんが立ててくれていて、集客からCRMへ至る設計は同時に行われている。LPをどうするか?サイトをどうするか?コンテンツの出番は近い。だが、まだそもそも商品をどうするかが決まっていない。LPでは何を訴求するのがいいか?店舗へ誘導できた顧客に何を勧めるべきなのかが決まっていない。サイトの役割はわかっている。今回訴求すべきはリニューアルされたブランドの世界観と知られざる価値の訴求である。その価値とは一言でいえばプロ感。言うのは簡単だけど、何をもってプロ感なのかわかっている人は誰もいないし、それを示すようなコンテンツも揃っていない。
 
響ちゃんの戸惑いは半端ない。そりゃそうである。何もないのだから。彼の役割は山ほどあるコンテンツを期間と予算を守ってクオリティを最大化して生み出すこと。きっと雲をつかむような状況なのだと思う。
 
コンテンツは大きく二つに分けられる。それは、ブランド側が見える化されているものといないものだ。例えば知識や歴史、それに実績やお客様の声のようなエビデンスなど持っているものはたくさんある。あるのだが、外向けの情報になっていなかったり、競合との差別化に繋がるような表現になっていなかったり、保存の状態が悪くて、お客様の声がカルテのようなものに手書きで書かれているだけというようなこともある。
 
ブランドをリニューアルする際、実はこの見える化されていないコンテンツに価値があることが多々ある。それはブランドオーナーが価値だと思っていないものだという言い方もできるかもしれない。これを見える化して魅力的なコンテンツに仕立てることが重要な役割を果たすことが多いのだ。
 
まずはコンテンツを見える化して一覧すること。そして、各メディア用に分配していくこと。これが効率的なブランディングする上でのコンテンツ制作なのではないかと、僕は思う。

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