業務の効率化や人手不足への対応を目的に、 AIを活用した「業務の自動化」に注目する企業が増えています。文章作成や問い合わせ対応、事務処理、開発業務まで、AIによって自動化できる業務の範囲は年々広がっています。
本記事では、AIで自動化できる業務内容を整理したうえで、用途別におすすめの自動化AIツールを比較します。あわせて、実際にAI自動化を導入した企業の事例や、ツール選定・導入時の注意点も解説します。
業務自動化AIおすすめ20選・分類別比較
| 分類 | ツール名 | 主な自動化内容 | 特徴 | 向いている企業・業務 |
| 文章作成・情報整理 | ChatGPT | 文章生成・要約・情報整理 | 日本語対応・API連携可能 | 資料作成、メール作成、社内文書整理 |
| 文章作成・情報整理 | GenSpark | 調査・比較・情報構造化 | 複数情報源を横断整理 | リサーチ、企画、記事下調べ |
| 文章作成・情報整理 | Claude | 長文読解・要約 | 長文処理に強い | 契約書、議事録、レポート整理 |
| 文章作成・情報整理 | Gemini | 情報整理・構造化 | Google Workspace連携 | 調査・資料作成・情報共有 |
| チャット・問い合わせ | PKSHA ChatAgent(旧PKSHA Chatbot) | FAQ・問い合わせ自動対応 | 日本語処理に強い | CS、社内ヘルプデスク |
| チャット・問い合わせ | Chat Plus | Webチャット対応 | 有人×AIの併用 | Web問い合わせ対応 |
| チャット・問い合わせ | IZANAI Powered by OpenAI | 生成AI型問い合わせ対応 | シナリオ不要・資料読込 | FAQ、社内問い合わせ |
| マーケ・営業 | BowNow | 見込み顧客管理 | MA初心者向け | 中小企業のマーケ・営業 |
| マーケ・営業 | HubSpot | CRM・MA・営業管理 | オールインワン | マーケと営業の連携強化 |
| 事務・管理 | DX Suite | 書類OCR・データ化 | RPA連携可能 | 請求書・申請書処理 |
| 事務・管理 | LegalForce | 契約書レビュー | リスク検知 | 法務部門 |
| 事務・管理 | TOKIUM | 経費・請求書処理 | ペーパーレス | 経理・財務 |
| 事務・管理 | SmartHR | 労務手続き | 日本向け設計 | 人事・総務 |
| 開発・IT | GitHub Copilot | コード補完 | 開発速度向上 | エンジニア |
| 開発・IT | Microsoft Copilot | 資料・IT業務支援 | Microsoft 365連携 | 情シス・IT部門 |
| 開発・IT | Amazon CodeWhisperer | コード補完 | AWS親和性 | クラウド開発 |
| 業務フロー連携 | Zapier | SaaS連携自動化 | ノーコード | マーケ・管理業務 |
| 業務フロー連携 | Make | 業務フロー構築 | 複雑な連携可 | SaaS連携 |
| 業務フロー連携 | UiPath | PC操作自動化 | ルール型RPA | 管理部門 |
| 業務フロー連携 | WinActor | 定型操作自動化 | 国内導入実績 | 事務・総務 |
※本記事は、各AI自動化ツールの特徴や活用例を比較・整理したものです。実際の機能や料金、提供範囲は変更される場合がありますので、最新情報については各サービスの公式サイトをご確認ください。
文章作成・情報整理の自動化
文章作成や情報整理は、AIによる業務自動化の中でも導入しやすい領域です。
議事録の要約、メール文面の作成、調査内容の整理など、日常業務の中には「考える前の下準備」に多くの時間が使われています。
この領域では、生成AIを中核としたツールを使うことで、作業スピードと品質を同時に高めることができます。
ChatGPT

出典:ChatGPT
ChatGPTは、自然な日本語で文章を生成・要約・整理できる対話型AIです。質問に答えるだけでなく、指示の出し方次第で業務向けのアウトプットを柔軟に作成できます。
社内資料の下書き作成、長文メールの要点整理、調査結果の要約など、「ゼロから考える前のたたき台作り」を自動化できる点が特徴です。
また、複数の情報をまとめて整理したり、箇条書きや表形式に変換したりすることも得意としています。
APIを通じて他の業務システムと連携することで、問い合わせ内容の整理やレポート作成などを半自動化するケースも増えています。
GenSpark

出典:GenSpark
GenSparkは、調査や情報整理に強みを持つAIツールです。質問を入力すると、複数の情報源をもとに内容を整理し、要点をまとめた回答を生成します。
単なる文章生成だけでなく、調査結果の構造化や比較整理を得意としており、リサーチ業務や企画検討時の情報収集を効率化できます。
日本語での利用も可能で、記事作成や資料準備における下調べの自動化に活用されています。
Claude

出典:Claude
Claudeは、長文の読み取りや要約に強みを持つ生成AIです。契約書、議事録、調査レポートなど、情報量の多い文書を一括で整理する用途に向いています。
文章全体の構造を把握したうえで要点を抽出できるため、「重要な論点だけを把握したい」「長い資料を短時間で理解したい」といった業務で効果を発揮します。
日本語での要約精度も高く、読みやすさを意識した文章に整えてくれる点が評価されています。
情報整理やレビュー業務の負担を減らしたい場合に選ばれることが多いAIです。
Gemini

出典:Gemini
Geminiは、Googleが提供する生成AIで、文章だけでなく複数の情報を組み合わせて整理できる点が特徴です。
テキストに加えて、表形式の情報や指示内容をまとめて扱うことができます。
調査結果の整理、企画アイデアの構造化、情報の分類など、「情報を集めて整理する工程」を効率化する用途に適しています。
Google Workspaceとの連携により、ドキュメント作成や情報共有の流れに組み込みやすい点も、業務利用で評価されているポイントです。
チャット・問い合わせ対応の自動化
チャットや問い合わせ対応は、AIによる業務自動化の中でも導入効果が分かりやすい領域です。
よくある質問への一次対応や、問い合わせ内容の整理をAIに任せることで、対応スピードと品質を両立できます。
この分野では、日本語対応や国内企業の業務フローに配慮されたAIチャットツールが多く活用されています。
PKSHA ChatAgent(旧PKSHA Chatbot)

PKSHA Chatbotは、日本語処理に強みを持つAIチャットボットです。
社内外からの問い合わせ対応を自動化でき、FAQやマニュアルをもとに回答を生成します。
日本語の言い回しや曖昧な質問にも対応しやすく、カスタマーサポートだけでなく、人事・総務など社内向けの問い合わせ対応にも利用されています。
運用を続けることで回答精度を高めていける点も特徴です。
Chat Plus

出典:チャットプラス
Chat Plusは、日本企業向けに設計されたチャットサポートツールです。
Webサイト上での問い合わせ対応を中心に、チャットボットと有人対応を組み合わせて運用できます。
AIによる自動応答機能を使うことで、営業時間外の対応や、よくある質問への即時回答を自動化できます。
管理画面がシンプルで、専門知識がなくても導入しやすい点が評価されています。
中小企業から大企業まで、幅広い業種で利用されています。
IZANAI Powered by OpenAI

IZANAI Powered by OpenAIは、Cloud CIRCUSが提供する生成AI型のAIチャットボットです。
OpenAIの大規模言語モデル(LLM)を活用し、FAQや問い合わせに対して自由生成で回答します。
PDFやWebサイト、Excelなどの資料を登録するだけで利用でき、シナリオ設計なしでチャットボットを構築できる点が特徴です。
社内ヘルプデスクや顧客向けFAQなど、幅広い問い合わせ対応の自動化に活用されています。
マーケティング・営業の自動化
マーケティングや営業の業務では、見込み顧客の情報管理や対応タイミングの判断など、
人手に依存しやすい作業が多く発生します。
AIや自動化ツールを活用することで、顧客の行動データをもとにした情報整理やアプローチを効率化でき、営業担当者は提案や商談といったコア業務に集中しやすくなります。
BowNow

出典:BowNow(バウナウ)
BowNowは、日本企業向けに提供されているマーケティングオートメーション(MA)ツールです。
Webサイト上の閲覧履歴や資料ダウンロードなどの行動を自動で記録し、見込み顧客の関心度を可視化できます。
専門的な設定を必要とせず、マーケティング施策をこれから始めたい企業でも導入しやすい点が特徴です。
営業担当者は、関心度の高い見込み顧客を把握しやすくなり、効率的なフォローやアプローチにつなげられます。
HubSpot

出典:HubSpot
HubSpotは、マーケティング・営業・カスタマーサポートを一元管理できるCRMプラットフォームです。
顧客情報や対応履歴を自動で蓄積し、マーケティング施策から営業活動までを連携して管理できます。
AI機能を活用することで、リード管理やフォロー業務の効率化が可能となり、組織全体での営業活動を仕組み化しやすくなります。
マーケティングと営業の連携を強化したい企業で広く利用されています。
事務・管理業務の自動化
事務・管理業務は、経理・人事・総務などを中心に、データ入力や確認、書類処理といった定型作業が多く発生する領域です。
手作業が多いままでは、業務量の増加に対応しづらく、ミスや属人化が起こりやすくなります。
AIや自動化ツールを活用することで、これらの作業を仕組み化し、業務負担の軽減と正確性の向上を同時に図れます。
人手不足への対応や、業務の標準化を進める手段としても注目されています。
DX Suite

出典:DX Suite
DX Suiteは、請求書や申請書などの書類をデータ化できるAI-OCRサービスです。紙やPDFの書類を読み取り、文字情報を自動でテキストデータに変換できます。
手入力が必要だった書類処理を自動化することで、入力作業の削減やミス防止につながります。
RPAツールと組み合わせることで、書類の読み取りからシステム登録までを一連の流れで自動化することも可能です。
LegalForce

出典:LegalForce
LegalForceは、契約書レビューを支援するAIツールです。
契約書の内容をAIが解析し、リスクのある条文や抜け漏れを指摘します。
法務部門で行われてきた確認作業を効率化でき、レビュー品質の平準化や確認時間の短縮につながります。
契約業務が多い企業において、法務業務の属人化を防ぐ手段として活用されています。
TOKIUM

出典:TOKIUM
TOKIUMは、経費精算や請求書処理を自動化できるクラウドサービスです。領収書や請求書の回収からデータ化、承認フローまでを一元管理できます。
紙書類のやり取りや手入力作業を減らすことで、経理担当者の負担を軽減し、処理スピードの向上を実現します。
経理業務の効率化を進めたい企業で導入が進んでいます。
SmartHR

出典:SmartHR
SmartHRは、人事・労務管理を効率化できるクラウドサービスです。
入社手続きや年末調整、社会保険関連の書類作成などをオンラインで完結できます。
従業員情報の管理や手続きの進捗確認を一元化できるため、人事・総務部門の業務負担を軽減しやすくなります。
人事手続きを仕組み化したい企業で広く利用されています。
開発・IT業務の自動化
開発・IT部門では、コード作成や修正、仕様確認、ドキュメント整理など、専門性が高く時間のかかる業務が日常的に発生します。
AIを活用することで、こうした作業を補助・効率化し、開発スピードや品質の維持につなげることができます。
特に近年は、コード補完や技術文書作成を支援するAIツールが普及しており、日本のエンジニアや情報システム部門でも活用が進んでいます。
GitHub Copilot

GitHub Copilotは、コード入力を支援するAIツールです。開発者が書いているコードの内容をもとに、次に必要となる処理や関数をリアルタイムで提案します。
プログラムの下書き作成や修正作業を効率化でき、開発スピードを落とさずに作業を進めやすくなります。
日本でもエンジニアを中心に利用が広がっており、日常的な開発業務を支援するツールとして活用されています。
Microsoft Copilot

Microsoft Copilotは、Microsoft 365に組み込まれたAIアシスタントです。WordやExcel、PowerPoint、Outlookなどと連携し、資料作成やデータ整理、メール対応を支援します。
IT部門では、仕様書や設計資料の作成、情報整理といった業務の効率化に活用されています。
既存のMicrosoft環境をそのまま活かせる点が、日本企業で導入が進んでいる理由のひとつです。
Amazon CodeWhisperer

Amazon CodeWhispererは、AWSが提供するコード補完型のAIツールです。入力中のコードをもとに、次に記述する処理を自動で提案します。
AWS環境との親和性が高く、クラウド関連の開発や運用業務を効率化しやすい点が特徴です。
セキュリティ観点での提案機能も備えており、品質を意識した開発支援ツールとして活用されています。
業務フロー全体をつなぐ自動化
業務の自動化は、単体ツールの導入だけでは完結しないケースも多くあります。
複数のサービスやシステムをまたいで作業が発生する場合、それらを連携させる仕組みが重要になります。
業務フロー全体を自動化することで、データの転記や手作業による連携を減らし、部門を横断した業務をスムーズに進められます。
Zapier

出典:Zapier
Zapierは、複数のWebサービスを連携させて業務を自動化できるツールです。特定の操作をきっかけに、別のサービスで処理を実行するといった流れを簡単に構築できます。
海外発のサービスですが、日本でもマーケティングや営業、管理業務の連携用途で利用されています。
プログラミングの知識がなくても設定できる点が特徴です。
Make

出典:Make
Makeは、複数のWebサービスを視覚的につなぎ、業務フローを自動化できるツールです。
処理の流れを画面上で確認しながら設計できるため、複雑な業務にも柔軟に対応できます。
Zapierと同様にノーコードで利用でき、SaaS間のデータ連携や定型処理の自動化を進めたい場合に活用されています。
日本でも業務効率化ツールとしての認知が広がっています。
UiPath

出典:UiPath
UiPathは、業務操作を自動化できるRPAツールです。経理や人事、総務などで行われる定型的なパソコン操作を自動で実行できます。
Excelへの入力、システムへのデータ登録、複数ツールをまたいだ処理などをまとめて自動化できるため、事務作業にかかる時間を大幅に削減できます。
業務のルールが明確な作業との相性が良く、管理部門を中心に多くの企業で導入されています。
WinActor

出典:WinActor
WinActorは、国内企業での導入実績が多いRPAツールです。Windows上で行う操作をそのままシナリオ化できるため、専門的なプログラミング知識がなくても扱いやすい点が特徴です。
社内システムへの入力作業や、定期的なデータ更新・チェック業務などを自動化することで、事務担当者の作業負担を軽減できます。
日本語環境でのサポート体制が整っている点も評価されています。
AIで業務を自動化した企業の事例
AIで業務を自動化した企業事例を紹介します。
事例①:パナソニック コネクト株式会社(全社業務の自動化)
パナソニック コネクトでは、社内業務の生産性向上を目的に、生成AIプラットフォームを全社員規模で導入しました。
資料レビュー、アンケート分析、技術文書・基準書作成などにAIを活用し、年間約44.8万時間もの業務時間削減を実現しています。
AIの利用回数は月間数十万回にのぼり、単純な検索用途を超えて実作業の自動化に成功しています。
参考:https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/2029002.html
事例②株式会社JR西日本カスタマーリレーションズ
JR西日本カスタマーリレーションズは、ELYZAと共同で、コンタクトセンターの通話内容要約業務に言語生成AIを導入しました。
電話応対後に発生していた要約作成作業を、GPTシリーズを基盤としたAIが自動で下書き生成する仕組みに変更しています。
その結果、問い合わせ内容によっては後処理時間を18〜54%削減でき、要約品質のばらつきも抑えられることが確認されました。
本取り組みは、コンタクトセンター業務に生成AIを本格導入した国内でも希少な事例として注目されています。
事例③:旭鉄工株式会社|生成AIで製造現場の改善を自動化
自動車向け金属加工部品を製造する 旭鉄工株式会社 では、DX推進の一環として製造現場の改善活動に生成AIを導入しました。
改善方法が属人的でデータ化されておらず、改善スピードが上がらないことが課題でした。
そこで導入されたのが「AI製造部長」です。
AI製造部長は、製造設備の稼働率などのIoTデータを指定時間に自動解析し、製造部長の視点で課題や気づきを自然な文章で毎朝発信します。
チャット形式で共有されるため、現場全体で共通認識を持ちやすくなりました。
その結果、これまで可視化できていなかった改善ポイントが明確になり、改善サイクルが高速化しました。
生産効率は1.5倍以上に向上し、社員からも「人と同じ言葉で伝えてくれて分かりやすい」と抵抗なく受け入れられた点が成功要因となっています。
この事例は、生成AIが製造業において課題発見から改善実行までを支援する自動化パートナーになり得ることを示しています。
参考:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/014_04_00.pdf
AI自動化ツールを比較する際のポイント
AI自動化ツールは一見すると似た機能に見えますが、実際には 生成AI(LLM)・RPA・MA・iPaaS(連携ツール) など、技術的な位置づけや得意分野が大きく異なります。
目的に合わないツールを選ぶと、「導入したが使われない」という事態になりがちです。
生成AIか、業務自動化ツールかを切り分ける
まず重要なのは、ChatGPT・Claude・Gemini のような生成AIと、UiPath・WinActor・Zapier・Makeのような業務自動化ツールを混同しないことです。
生成AIは、文章作成、要約、問い合わせ対応など「考える・整理する」業務を自動化するのが得意です。
一方で、RPAや業務連携ツールは、データ入力、システム操作、ツール間連携といった
「手を動かす作業」を自動化する役割を担います。
どちらが必要なのか、あるいは 両方を組み合わせるのか を最初に整理する必要があります。
業務領域ごとに最適なツールは異なる
例えば、文章作成や情報整理であれば ChatGPT・Claude・GenSpark、問い合わせ対応であれば PKSHA Chatbot・Chat Plus・IZANAI Powered by OpenAI が候補になります。
一方、マーケティングや営業の自動化ではBowNow(MA)・HubSpot(CRM) のように、顧客データ管理やリード育成を前提としたツールが向いています。
さらに、事務・管理業務では、DX Suite(AI-OCR)・TOKIUM(経費精算)・SmartHR(労務管理) など、業務特化型SaaSを選ぶことで自動化の精度が高まります。
LLM活用か、ルールベース自動化かを見極める
AI自動化ツールには、LLM(大規模言語モデル)を活用するタイプとルールベースで動作するタイプ があります。
例えば、IZANAI Powered by OpenAI は、PDFやWebサイトをもとに 自由生成で回答 するLLM型です。
一方、UiPathやWinActorは、事前に定義した手順通りに処理を実行するルールベース型です。
曖昧な判断や文章生成が必要な業務にはLLM、処理手順が決まっている業務にはRPA、というように使い分けることが重要です。
既存システムとの連携方式を確認する
AI自動化は単体で完結することは少なく、CRM、会計ソフト、社内システムとの連携が前提になります。
例えば、Zapier・Make は、SaaS同士をAPIで連携する iPaaS と呼ばれるツールです。
一方、UiPathやWinActorは、APIがない古い基幹システムやExcel操作も自動化できます。
「API連携が前提か」「画面操作の自動化が必要か」で、選ぶべきツールは大きく変わります。
日本語精度と国内運用実績を確認する
業務で使う以上、日本語の精度や国内での導入実績は無視できません。
PKSHA Chatbot、Chat Plus、SmartHR、BowNow などは、日本企業向けに設計されており、日本語表現や業務慣習への対応が進んでいます。
海外ツールの場合も、Microsoft Copilot のように、日本語UI・日本法人サポートがあるかどうかは重要な判断材料です。
スモールスタートできるか
AI自動化は、最初から全社導入を前提にすると失敗しやすくなります。
ChatGPTやIZANAI Powered by OpenAIのように、特定業務から試せるツールや、無料トライアル・低価格プランがあるかを確認しましょう。
効果が確認できた段階で、RPAや業務連携ツールと組み合わせて拡張していく方が、
現場に定着しやすくなります。
AI自動化を導入する際の注意点
AI自動化は導入自体が目的になると失敗しやすく、「思ったほど使われない」「結局手作業に戻った」というケースも少なくありません。
ここでは、日本企業で実際によく起きる注意点を整理します。
業務を整理せずにAIを入れると失敗しやすい
AI自動化の失敗で最も多いのが、業務フローを整理しないままツールを導入してしまうケースです。
例えば、ChatGPTやIZANAI Powered by OpenAIを導入しても、
- どの業務で使うのか
- どこまでをAIに任せるのか
- 人が確認すべき範囲はどこか
が決まっていないと、現場では使われません。
AIに任せすぎてチェック体制が崩れる
生成AIを使った自動化では、人の確認を完全に省こうとする設計は危険です。
特に、以下のような業務でAIの出力をそのまま使うと、誤情報や表現ミスが混ざる可能性があります。
- 問い合わせ対応
- 契約書レビュー
- 社外向け文章の生成
また、LegalForceや生成AIチャットボットを使う場合でも、「最終確認は人が行う」前提の運用設計が欠かせません。
RPAと生成AIの役割を混同する
UiPathやWinActorなどのRPAは、決められた手順を正確に繰り返すことが得意です。
一方、生成AIは、判断・要約・文章化などの曖昧な作業を補助します。
この役割を混同すると、以下のような問題が起きます。
- RPAに判断をさせようとして止まる
- 生成AIにシステム操作をさせようとして失敗する
実務では、 生成AIで考える → RPAで処理する という役割分担が基本になります。
現場のITリテラシーを考慮しない
AI自動化は、ツール自体よりも 使う人の理解度 に大きく左右されます。
例えば、「ZapierやMakeのような連携ツール」「プロンプト設計が必要な生成AI」は、
ITに慣れていない現場では運用が止まりがちです。
そのため、以下のような点も実務では重要な判断材料になります。
- ノーコードで扱えるか
- 管理画面が日本語か
- 国内サポートがあるか
スモールスタートせずに全社導入を狙う
AI自動化は、いきなり全社展開すると失敗する可能性が高くなります。
実際には、特定の部署、特定の業務、定型度の高い作業から試し、 効果が出た部分だけを横展開する方が定着します。
費用だけでツールを選んでしまう
「安いから」「無料だから」という理由だけで選ぶと、 運用コストが逆に増えることがあります。
例えば、以下のようなケースが該当します。
- 設定が複雑で属人化する
- 調整に毎回エンジニアが必要になる
- 現場が使いこなせず放置される
初期費用・月額費用だけでなく、運用にかかる工数まで含めて評価することが重要です。
AIを活用して自動化を検討する際によくある質問
AIを活用して自動化を検討する際によくある質問をまとめています。
- AI自動化とRPAの違いは何ですか?
-
AI自動化は文章生成や判断など「考える業務」を支援し、RPAは決められた操作を正確に実行します。実務ではAIで整理し、RPAで処理する併用が効果的です。
- AI自動化は中小企業でも導入できますか?
-
可能です。最近は小規模から使えるAIツールが増えており、一部業務から試すスモールスタートであれば、中小企業でも無理なく導入できます。
- AIに業務を任せても情報漏洩の心配はありませんか?
-
企業向けAIでは学習データを再利用しない仕組みやAPI利用などの対策が取られています。機密情報を扱う場合は利用規約と設定の確認が重要です。
- AI自動化はどの業務から始めるのがおすすめですか?
-
文章作成や問い合わせ対応、事務処理など、定型的で繰り返し発生する業務から始めると効果を実感しやすく、現場にも定着しやすくなります。

