Manusは、単に文章を生成するAIではなく、調査や作成、実行までを一つの流れとして担う自律型AIエージェントです。
従来の生成AIとは異なり、目的を与えるだけで複数工程のタスクを自律的に進め、成果物として完了させる点が特徴です。
本記事では、Manusの仕組み、できること、使い方、料金体系に加え、安全性や注意点までを整理して解説します。

Manusとは?
Manusとは、Butterfly Effect Pte. Ltd. によって開発された自律型の人工知能エージェント(AI agent)です。
Manusは、大規模言語モデル(LLM)を基盤とし、人間による直接的または継続的な指示を必要とせず、複雑な現実世界のタスクを自律的に実行できるAIエージェントとして説明されています。

出典:Manus
Manusという名称は、ラテン語で「手」を意味するManusに由来しています。
開発元の Butterfly Effect Pte. Ltd. は、シンガポールに本社を置く企業です。Manusの初期リリース日は2025年3月6日とされており、その後もバージョンアップが継続されています。
参考:Wikipedia
Manusの開発における主要な関係者として、Xiao Hong が挙げられています。
Xiao Hongは、Manusに先立ち、Nightingale Technology を設立し、「Yi Ban Assistant」や「Wei Ban Assistant」といったAIを活用した生産性向上ツールの開発に携わってきました。
これらのツールは、企業向けのAIプラットフォームとして利用されてきたとされています。
2025年12月には、Meta Platforms が、Manusを開発する企業を買収することを発表しました。取引金額は公表されていませんが、報道では 約20〜30億米ドル規模 とされています。[1][2][3]
買収後も、Manusはシンガポールを拠点とし、独自のアプリおよびウェブサイトを通じてサービス提供を継続するとされています。
さらに、2026年1月には、この買収に関連して、Manusが中国当局による規制上の審査対象となったことが報じられました。[4]
この審査は、Manusが中国に拠点を置いていた期間に開発された人工知能技術が、国家安全保障や技術輸出規制に該当するかどうかを確認する目的で行われているとされています。
Manusの何がすごいのか?
Manusが注目を集めている理由は、単に文章を生成するAIではなく、複雑なタスクを自律的に計画・実行・完了できるAIエージェントとして設計されている点にあります。
この点は、複数の海外メディアでも特徴的なポイントとして取り上げられています。
例えば、先ほど紹介したManusに関するWikipediaにも掲載されているとおり、海外メディアの VentureBeat は、Manusを取り上げた記事の中で、コードの作成やデプロイを含む複雑な作業を自律的に処理できる点に言及しています。
これは、単一の処理や補助的な作業にとどまらず、複数工程を伴うタスクを一つのAIエージェントが完結できる事例として紹介されています。
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これらの特徴から、Manusは「チャットボット」や「生成AIツール」とは異なるカテゴリ、すなわちAIエージェントとして位置づけられています。
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AIエージェントとは、人が細かく指示を出さなくても、設定された目標を理解し、自ら計画・判断・行動を行う自律型ソフトウェアであり、Manusはその代表的なモデルとして言及されることが多くなっています。
このようにManusのすごさは、以下のような点です。
- 自律的に複雑なタスクを処理できること
- 実行までを含むAIエージェントとして設計されていること
- 海外メディアや大手企業によって代表的なAIエージェントとして取り上げられていること
単なる生成AIの延長ではなく、「実行主体としてのAI」を具体的に示す事例として、Manusは位置づけられていると言えるでしょう。

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Manusでできること
Manusは、情報を提示するだけのAIではありません。
調査、整理、作成、実行といった複数の工程を一つのタスクとして扱い、成果物の完成までを担うAIエージェントです。
一般的な生成AIが「一つの作業」を補助する存在だとすれば、Manusは一連の作業そのものを引き受ける存在と言えます。
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調査から整理までをまとめて任せられる
テーマを与えると、Manusは関連情報を集め、内容を整理し、文章やレポートの形にまとめます。
検索、比較、要点整理を個別に指示する必要はありません。作業全体を一つの流れとして処理します。
市場調査や技術動向の把握など、情報量が多くなりがちな業務でも、工程を分断せずに進められる点が特徴です。
文書や資料の作成に使える
記事やレポート、説明用の文書作成にも対応しています。
単に文章を生成するのではなく、全体構成を踏まえたうえで内容を整理し、読みやすい形に仕上げます。
プレゼンテーション用の資料やスライドのたたき台として使われることも多く、内容整理の初期段階を任せる用途に向いています。
開発やコード関連の作業にも対応
Manusの用途は文章作成に限りません。
コードの生成や、開発に関わる作業も対象に含まれるため、開発工程の一部をAIエージェントに任せる、という使い方も可能です。
外部環境を含む作業と非同期処理
ブラウザ操作や外部サービスを利用するタスクも実行できます。
処理はクラウド上で進むため、作業は非同期。完了後に結果を確認する形です。
時間のかかる処理や複雑な作業でも、画面に張り付いて操作を続ける必要はありません。
このようにManusでできることは、調査・分析、文書や資料の作成、開発関連の作業、複数工程を含むタスクの実行まで多岐にわたります。
Manusの仕組み
Manusは、ユーザーの入力に即座に反応するチャット型AIとは異なり、タスク全体を一つの単位として扱う設計になっています。
この設計思想が、ManusをAIエージェントとして成立させている仕組みの中核です。
目的ベースで動くタスク処理
Manusに与えるのは、細かな手順ではなく「何を達成したいか」という目的です。
入力された内容をもとに、必要な作業を洗い出し、順序を組み立て、実行に移します。
途中で一つずつ指示を出す必要はなく、タスク全体を自分で分解しながら進めていく構造になっています。
関連記事:AIエージェントと生成AIの違い・仕組み・できることをわかりやすく解説
計画と実行を分けない構造
多くの生成AIは、「考える」「書く」といった単発の処理を得意とします。
一方、Manusは計画と実行を分けて扱いません。
情報収集、整理、作成、処理といった工程が、同じ流れの中で連続的に行われます。
そのため、途中結果を踏まえて次の行動に進む、といった動きが可能になります。
複数工程を前提とした動き
Manusは、一つの作業が終わったら止まる、という動き方をしません。
タスクが完了するまで、必要な工程を順にこなしていきます。
調査であれば、情報を集めて終わりではなく、整理し、まとめ、成果物として形にするところまでが処理の範囲です。
この「完了まで進む」点が、AIエージェントとしての特徴につながっています。
クラウド上での非同期実行
処理はクラウド上で行われ、ユーザーの操作とは切り離されています。
ユーザーがブラウザを見ていなくても、タスクは進行し、完了後に結果を確認することができます。
長時間かかる作業や、途中経過を逐一確認する必要のないタスクとも相性が良く、作業の待ち時間を意識せずに使えます。
Manusの使い方
Manusの使い方は、一般的なチャット型AIと大きくは変わりません。実際に使ってみます。
まずは、Manusの公式サイトにアクセスします。

画面右上から、ログインします。

Googleで続行をクリックしましょう。

アカウントを選択します。

承認項目がでるので、許可します。

今回は、無料で使える範囲で利用を行いますので、画面右上の「×」で閉じます。

左上に表示されているManusのモデルをクリックすると、Manus Proプランで利用できるモデルが表示されます。そして、画面右上には、無料利用可能な1,300クレジットが表示されています。
では、Manusを使って、実際にスライドを作成してみましょう。
スライドを作成
Manusでスライドを作成するには、入力ボックスから「スライド」を選択します。

今回は、左下に表示されていたサンプルのプロンプトを活用してみます。

早速、リサーチが始まりました。

左下の画面を拡大してみましょう。

Manusがスライドの構成を考えています。

スライドの作成が始まりました。

htmlとcssが記述されてスライドが作成されています。

以上、Manusを使ったスライドの作成方法でした。
実際に使ってみたところ、スライドに出典元の明記がないため、リサーチしたデータをスライドに反映させる試みはとても良いですが、ファクトチェックが必要になりそうです。
デザインについては、クレジットカードをStripeで登録すれば、Manus Proの利用が可能になるので、デザイン面はもっと良いものを用意できるかと思います。

スライドのデザインは、以下のようなものがあるようです。しかし、日本向けというより海外向けの印象が強いです。

ウェブサイトを作成
次に、ウェブサイトを作成してみます。

下の項目からランディングページを選択します。
※ランディングページ(LP)とは、広告や検索結果からユーザーが最初にたどり着くページで、特に特定の商品やサービスを販売・紹介し、購入や資料請求などの具体的な行動(コンバージョン)を促すことに特化した、1ページ完結型の縦長ウェブページを指します。
サンプルのプロンプトで、製品ローンチページを作成します。

作業を実行しようとすると、以下の表示がでました。

ウェブサイトの作成には、 Manus 1.6 Max が推奨されるようですが、クオリティは落ちることを理解しつつ、今回は、Manus liteにて作成します。

ランディングページの作成に必要なファイルの作成が始まりました。

ランディングページの作成に必要な画像の生成もされたようです。
5分ほどの作業時間で、以下が完成しました。



一切関与せずに作成されたウェブサイトであるため、中身がどのようになっているかを詳しく確認できていないものの、よく見る製品ローンチページが完成しました。
実際には、問い合わせページとサーバーのメール転送設定や、CV向上のためのAIチャットボットやモーダルウィンドウの表示、サブディレクトリにSEO記事の配置などが必要になるため、今後の運用面を考慮すれば一般的なCMSであるWordPressなどを導入することが好ましいでしょう。
他にも、Manusでは、アプリ開発やデザインも可能なので、気になる人はチェックしてみましょう。
Manusは無料で使えるのか
Manusは、無料で利用を始めることができます。
アカウントを作成すれば、有料プランに申し込まなくても、基本的な機能を試すことが可能です。
無料プランでできること
無料プランでは、Manusの基本的な使い方を確認できます。
タスクを入力し、AIエージェントがどのように処理を進め、どんな成果物を返すのかを体験するには十分な内容です。
調査や文章作成など、比較的軽めのタスクであれば、無料枠の中でも動きを把握できます。
「AIエージェントとはどんなものか」を理解する段階としては、無料プランで問題ありません。
関連記事:無料AIエージェント7選!日本で使える無料のAIエージェントサービスを徹底比較
無料プランの制限
一方で、無料プランには制限があります。タスクの実行回数や処理量には上限があり、複雑な作業や長時間かかるタスクを繰り返し行う用途には向きません。
また、同時に実行できるタスク数や、利用できる機能の範囲も、有料プランと比べると限定されます。
そのため、Manusを継続的に使いたい場合や、業務で本格的に活用したい場合には、無料プランだけでは物足りなく感じる場面が出てきます。
有料プランを検討するタイミング
無料プランは、Manusの操作感や考え方を理解するための入り口として位置づけるのが現実的です。
実際に使ってみて、
- タスクを頻繁に実行したい
- 複数の作業を同時に進めたい
- 重めの調査や作成作業を任せたい
と感じた段階で、有料プランを検討する流れになります。
Manusは、まず無料で試し、必要に応じて段階的に使い方を広げていく設計になっています。
最初から課金を前提にする必要はなく、実際の使用感を確かめたうえで判断できる点が特徴です。
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Manusの料金
Manusの料金は、個人で利用する場合とチームで利用する場合で体系が分かれています。 どちらもクレジット制を採用しており、利用規模に応じてプランを選択することができます。
年間プランを選択する場合は、17%割引です。
個人向けプラン
個人向けプランは、月額料金と月間クレジット量に応じて3つのプランが用意されています。

出典:Manus
用途や作業量に合わせて、無理のない範囲から選べます。
| プラン名 | 月額料金 | 月間クレジット | 毎日のリフレッションクレジット | 同時タスク数 | スケジュールタスク数 |
| 標準月間使用量 | $20 / 月 | 4,000 | 300 | 20 | 20 |
| カスタマイズ可能な月間使用量 | $40 / 月 | 8,000 | 300 | 20 | 20 |
| 生産性向上のための追加使用量 | $200 / 月 | 40,000 | 300 | 20 | 20 |
チーム向けプラン
チーム向けプランは、シート単位で契約する形式です。

出典:Manus
ここでは、チーム席を10名に設定した場合の料金例を示します。
月払い(チーム席10名の例)
| 項目 | 内容 |
| 料金 | $20 / シート / 月 |
| チーム席 | 10 |
| 月間クレジット | 4,000 / シート |
| 合計クレジット | 40,000 / 月(チーム全体で共有) |
| 合計金額 | $200 / 月 |
Manusの安全性・危険性
Manusを使ううえで、多くの人が気になるのが安全性です。
とくに、業務データや調査内容を扱う場面では、「情報はどう扱われるのか」という点が重要になります。
詳しい内容は、Manusのプライバシーポリシーや、コンテンツポリシー(Manus User Safety & Content Policy)をご確認下さい。
ユーザーの入力内容はAIモデルの学習に使われるのか
Manusでは、ユーザーの個人情報や入力内容を、AIモデルの開発や学習目的に利用しない方針が示されています。しかし、入力内容は必要最低限に留めて、マスキングすることが推奨されます。
業務データやプロンプトが、学習用途へ自動的に転用される設計ではありません。
参照元:プライバシーポリシー
根拠原文
当社は、人工知能または機械学習モデルの開発、訓練、または改良のために、お客様の個人情報を処理、開示、またはその他の方法で利用しません。
プライバシーポリシーに記載されている内容を確認すると「お客様の個人情報」には以下が含まれます。
- 連絡先データ
氏名、メールアドレス、住所、電話番号、会社名、役職など - プロフィールデータ
ユーザー名、パスワード、所属チーム、アカウント情報 - コミュニケーションデータ
サービスやサポートとのやり取り内容 - 取引データ・支払い関連情報
サブスクリプション種別、取引履歴(※決済自体はStripe等が処理) - マーケティングデータ
メール配信設定、マーケティングへの反応 - 入力・プロンプト・ユーザー生成コンテンツ
メッセージ、質問、ファイル、画像、音声、動画、その他サービスへの入力または生成・送信されるコンテンツおよび関連メタデータ - 派生データ
画像・音声などから技術的に導出される情報(生体データに該当する可能性があると明記) - デバイス・アクセス情報
IPアドレス、端末情報、ブラウザ情報、位置情報(概略)
以下は、Manusのプライバシーポリシーの内容をスクリーンショットしたものです。

第三者AIプロバイダーとの連携による注意点
Manusは、単一のAIモデルのみで動作するサービスではありません。
タスク実行や出力生成の一部で、第三者のAIプラットフォームと連携する場合があります。
参照元:プライバシーポリシー
根拠原文
ManusおよびMonicaを含むサービスの一部は、お客様の入力やプロンプトに対する出力(応答)の生成を支援するサードパーティAIプラットフォームと統合されています。
違法・有害コンテンツに対する安全対策
Manusでは、違法行為や有害行為につながるコンテンツを防ぐため、複数段階の安全対策が設けられています。
入力内容や生成結果は、ポリシーと法令に基づいて制御されます。
参照元:Manus User Safety & Content Policy(英語)
根拠原文(英語)
“We design our orchestration to apply safety controls before, during, and after model calls (e.g., input screening, safe routing, output checks) so that what you see adheres to our rules and the law.”
日本語訳
Manusは、入力前・生成中・生成後の各段階で安全制御(入力の審査、安全なルーティング、出力チェックなど)を適用し、表示される内容がルールや法律に従うよう設計されています。
危険性と利用者側で意識すべき点
Manusは安全性を重視して設計されていますが、AIの出力が常に正確であることを保証するものではありません。
業務利用や意思決定に用いる場合は、人による確認を前提とした運用が求められます。
参照元
Manus User Safety & Content Policy(英語)
根拠原文(英語)
“We balance access to useful information with the need to reduce online harms.”
日本語訳
有用な情報へのアクセスと、オンライン上の危害を減らす必要性とのバランスを取ることを重視しています。
Manusを使う際の注意点
Manusは高い自律性を持つAIエージェントですが、使い方によっては期待とズレが生じることもあります。
事前に押さえておきたい注意点を整理しておくと、導入後のギャップを減らせます。
処理に時間がかかるタスクがある
Manusは、複数工程をまとめて処理します。
そのため、タスクの内容が重くなるほど、完了までに一定の時間を要します。
短時間で結果が欲しい作業と、時間をかけて任せたい作業を分けて考えると、使いどころが見えやすくなります。
出力結果はそのまま使わない前提で考える
調査結果や文章、資料は完成度の高い形で返ってきますが、最終的な正確性や文脈の妥当性は、人の目で確認する必要があります。
特に、数値・固有名詞・引用情報を含む内容では、確認工程を省かない運用が重要になります。
指示が曖昧だと結果も広がりやすい
Manusは目的ベースで動きますが、目的が曖昧なままだと、アウトプットの方向性も広がりがちです。
「何を完成させたいのか」「どこまでやってほしいのか」を意識して入力すると、期待に近い結果が返りやすくなります。
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Manusに関するよくある質問
Manusに関するよくある質問をまとめています。
Manusはどこの国のサービスですか?
Manusはシンガポールに本社を置く企業が提供するAIエージェントです。創業メンバーの背景から中国発AIと紹介されることもありますが、現在はグローバル向けサービスとして運営されています。
Manusにはアプリがありますか?
ManusはPCのブラウザに加えて、iOS・Androidのモバイルアプリにも対応しています。(AppStore/GooglePlay)簡単な指示や進捗確認はスマートフォン、重い作業や確認はPCで使い分けるのが現実的です。
ManusとChatGPTの違いは何ですか?
ChatGPTは対話や文章生成を得意とするAIです。一方Manusは、調査や作成などの作業を自律的に進め、成果物まで完成させるAIエージェントという点が異なります。
Manusはどんな人に向いていますか?
Manusは、考えるだけでなく実行までAIに任せたい人に向いています。業務効率化や作業の自動化を重視する個人、副業利用者、企業での活用と相性が良いサービスです。
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